北核実験の波紋、今日も色々ありました

2006.10.19 Thursday 02:03
くっくり


 米ソはソ連が崩壊するまで、核によって勢力が均衡する「冷戦」を戦い抜いた。だからベルリンの壁が崩壊したとき、世界中の人々がストレスからの解放を実感したものだ。
 ところが東アジアの緊張は終わらない。北朝鮮が核実験を実施したことで、いや応なくこの不健康な力学の中に放り込まれてしまった。だから国連はその罰として、国連憲章第7章に基づく経済制裁の決議を全会一致で採択したのだ。
 北が核を持った以上、いやでも、日本は抑止戦略を構築しなければならない。小競り合いから始まる偶発戦争への備えも必要になる。
 それが安全保障の定石であるのだから、まことに厄介な時代に突入してしまったのだ。しかも、相手は世襲型の独裁制であり、麻薬製造・密輸、偽札づくり、拉致を働く無法国家である。
 ブッシュ米大統領はすかさず、北を抑止するために日本に核の傘を差し掛けた。大統領は日本など同盟国に対して「米国はその抑止と安全保障に関する約束を守ることを再確認した」と述べ、北が同盟国を攻撃すれば、米国への攻撃と見なして報復することを示唆した。
 日本が「普通の国」なら、それでも不安だから独自の核武装論議が噴出するだろう。ブッシュ大統領の側近だった米シンクタンクのAEIの研究員、フラム氏は、北を支援した罪で中国を懲罰し、日本には核抑止力を持たせるべきだとニューヨーク・タイムズ紙に書いた。
 米国論壇の多数説はペリー元国防長官の主張に近い。日韓が核武装に走らないよう米国が核の抑止力を引き続き提供すること、核がテロ国家や組織に拡散することを阻止することだ。
 ところが、日本ではこうした核戦略を自由に語ることができない。論議ですら「核」がつけばすなわち悪であり、「茶の間の正義」にとっては敵である。与野党ともに北の核より選挙の方が怖いらしく、一斉に口をつぐむ。従って、北も安心して核実験ができる。
 日本国内で核論議が起こると中韓北が困る。するとこの3カ国の友好派が先回りして論者に対するバッシングを買って出る。「反核」の声を動員して、北への制裁論議が「前のめりに過ぎないか」と茶の間に呼びかけるのだ。
 自民党の中川政調会長がテレビ番組で「憲法でも核保有は禁止されていない」といったとたんに、サンドバッグ状態だった。「議論は当然あっていい」とつけ加えれば非難轟々(ごうごう)になる。

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