【予言】憲法改正国民投票は大阪都構想住民投票と同じような展開をたどる

2015.05.18 Monday 03:32
くっくり



 たとえば、「市のお金が別の所(府全体のインフラなど)に流れてしまう」という反対派の主張がありましたが、賛成派は「大阪市民は同時に大阪府民である」という考え方をする。
 大阪全体が良くなるなら、大阪市も恩恵があるじゃないかと。

image[150306-07Ikegami-WTC.JPG]

 二重行政についてもそうで、賛成派は分かりやすい例として、WTCビルとりんくうゲートタワービルを象徴として提示しましたが、反対派は「単なる政策の失敗」という位置付けでした。

 そして「二重行政はあるが『無駄』な二重行政はない」とし、逆に特別区にすれば「三重行政になる」と主張(「四重行政になる」とも)。

 反対派の「『無駄』な二重行政はない」の代表例が、大阪府立体育館と大阪市立体育館で、いずれも稼働率は良いから無駄ではないという主張でした。

 賛成派も反対派も、市民に分かりやすくアピールしようとするあまり、目に見える例ばかり出していましたが、本当は目に見えにくいものが大半なわけですよね。

 たとえば、先日テレビを見ていたら、自民党府連青年局が街頭で「この場で市民の皆さんの質問を受け付けます」というのをやっていて、港湾関係の仕事をしている男性が、こんな不満をぶつけていました。

「管轄が、ここは大阪市ですよ、ここは大阪府ですよと。大阪府の許可を取るには、わざわざ泉佐野(大阪府南部)まで行かなくてはいけない」

 すると、自民党の議員が、「大阪港は、阪神港という形で神戸港と連携して強化しようとしています」とピントのずれた回答をして、男性に「それは分かっとる!」と突っ込まれていました(5月5日、関西テレビ「ワンダー」)。

 番組では細かな説明はなかったけど、男性は、大阪府営港湾と市営港湾のことを言っていたんだと思います(維新はこの2つを統合させようとしましたが、議会が否決)。

 もちろん、二重行政の中にも無駄ではないものもあるでしょうが、「『無駄』な二重行政はない」というのは、いくら何でも言いすぎではなかったでしょうか。

 本当に無駄がないなら、「府市合わせ(不幸せ)」という言葉もここまでポピュラーにはなっていないはずです。

※「府市合わせ」は大阪府と大阪市の縄張り争いを揶揄した言葉です。大阪府市の些細なメンツ争いのため、民間企業が調整に走り回らされるというバカバカしいことが、長きにわたって繰り返されています。

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