知られざる安倍外交の成果(2014 G7ブリュッセル・サミット)

2015.04.13 Monday 02:22
くっくり


●ロシア派ウクライナから全てのロシア兵を撤退させること。
●追加制裁を含めロシアへの圧力を維持すること。

 などの4項目でした。

 もちろん、中国による尖閣沖の領海侵犯を念頭に、「現状変更のいかなる一方的な試みにも反対する」との挿入も忘れませんでした。

 安倍総理はウクライナ問題をめぐる米欧対立という状況下で、際どい議論を引き取ることに成功しました。

 議長のメルケル首相は間髪入れずに、こう言いました。

 「安倍総理の提案は素晴らしいものだ。G7はこの提案にそって実行することに決したい。これにて閉会する」

 首脳たちも、一瞬の隙をついて落とし所を提示した安倍総理の提案に乗りました。

 日本が米欧決裂の危機をからくも救ったのです。

image[150413-06MerukeruHand.jpg]
[メルケル首相と。但しこれは2日目の午前中、日独首脳会談前のもの]

 会議終了後、会場では珍しい光景が見られました。

 まず、議長を務めたメルケル首相が安倍総理に歩み寄り、強く握手を求めました。

 孤立しかかったオバマ大統領は、安倍総理に近づいて肩をしっかりと抱きしめました。

 オランド大統領も安倍総理のところに飛んで来て、何とハイタッチを求めてきました。
 もちろん安倍総理もそれに応じました。

image[150413-07OrandHand.jpg]
[オランド大統領と。但しこれは1日目の日仏首脳会談前のもの]

 実際に採択された首脳宣言を見ると、ウクライナの部分の概要はこうなっています。
 安倍総理の提案がベースになっていることが分かります。

 ロシアによるウクライナ南部のクリミア併合や、東部情勢の不安化を「容認できない」と非難した上で、ロシアに対し

 (1)大統領選の結果承認
 (2)ウクライナ国境付近の露軍の完全撤収
 (3)ウクライナへの武器流入阻止
 (4)親露派勢力の武装解除への影響力行使


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