保守の私も勧める“反戦”漫画のアニメ化にご協力を!Tweetまとめ15.03.01〜15.03.15

2015.03.16 Monday 16:00
くっくり


 こちらは広島県呉市が主な舞台です。

image[130811-05sekai1.JPG]

 主人公は「すず」という、絵を描くことが好きな、おっとりとした若い女性です。
 昭和19年2月、実家のある広島市から呉市に嫁いで来ました。

 戦時下の庶民の暮らしをユーモアを交えながら描いた作品です。
 世俗などを図解で説明してあり、当時の生活を知る一助になります。

 反戦ドラマではよく、戦時下の日本人はみな余裕がなく、まるで毎日が生きるか死ぬかだったかのような描写がされたりしますが、この漫画ではそういうことはありません。

 もちろん戦時下ですから、生活上のいろんな制限がありますし、義務もあれこれ課されていますし、時には憲兵に怒られたりもしますし、空襲にも見舞われますが、そんな中でも人々がそれなりに日常を楽しんでいたことを教えてくれます。
 (さすがに終戦間近になってくると、身近な人の死など不幸の描写が増え、ユーモアの場面は減っていきますが)

 「すず」がかつて好きだった幼なじみの水兵、夫の周作がかつて好きだった遊郭の女性、それぞれの切ない恋物語も織り込まれています。

 この作品も全編通じて淡々とした描写ですが、戦争の怖さや理不尽さ、原爆の残虐さが十二分に伝わってきます(「すず」自身は被爆はしません)。

image[130811-06sekai2.JPG]

 私が一番、ゾッとしたというか、何とも言えない感情に襲われたのは、「すず」の近所のおばさんのエピソードです。
 終戦の年の暮れ、おばさんは「すず」に、淡々とこう打ち明けます。

 「8月に隣保館の横で兵隊さんが行き倒れとったじゃろが。どうも4月に陸軍へとられて広島へ行ったうちの息子じゃったらしい。…自分の息子じゃと気づかんかったよ、うちは」

 この場面、おばさんは後ろ姿で描かれており、表情は読者には見えません。
 「行き倒れの兵隊さん」が自分の息子だと気づいてやれなかったおばさんの心情は、どのようなものだったのでしょう…?

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