2006.10.11 Wednesday 21:33
くっくり
◆安保体制の総点検を◆
日本に対する北朝鮮の核搭載ミサイル攻撃が、現実のものとなる事態を想定しなければならなくなった。日本の安全保障環境は、かつてない深刻かつ危機的な状況にある。
日本としては、新たな局面に万全の対処ができるよう、安全保障体制を総点検しなければならない。
何よりも日米同盟の強化が必要だ。
当面、ミサイル防衛の強化を急ぐべきだ。だが、ミサイル撃墜の信頼性はまだまだ低い。核を持たない日本は、日米同盟の下で、米国の「核の傘」を抑止力としている。万一の場合に、米国が確実に日本を守るよう、同盟の信頼関係を高めねばならない。
そのためにも、日本にとっては、「持ってはいるが、行使できない」とする集団的自衛権に関する政府の憲法解釈の変更がますます緊要な課題となる。
将来的な核保有の「研究」が必要だ、という論議もある。中曽根元首相が主宰する世界平和研究所は9月に、「将来の国際社会の大変動に備え、核問題の検討を行っておく」よう提言している。
無論、核保有が早期に現実の課題になるとは考えにくい。だが、北朝鮮の核武装はまさに、「国際社会の大変動」ではないか。感情的な核アレルギーのために現実的な対応ができず、日本の存立を危うくすることがあってはなるまい。
東アジアで、インド、パキスタンに次ぐ新たな核保有国の出現で、核拡散防止条約(NPT)体制はさらに大きく揺らいでいる。こうした事態を招かないよう、北朝鮮に核廃棄を迫る6か国協議が続けられてきたはずだ。
北朝鮮の核開発を阻止できなかった現実から、6か国協議の限界は明らかだ。実質的に破綻(はたん)したと言えなくもない。
北朝鮮に厳しい姿勢で臨む日米に対し、中国、ロシアは、朝鮮戦争で北朝鮮を支援し、その後も経済援助を続けてきた友好国だ。韓国は同胞意識を基本に、融和政策を取ってきた。
北朝鮮の核武装にも、必ずしも自国が標的とは考えない中韓露と日本とでは脅威認識が大きく異なる。
◆重要な対中韓露外交◆
こうした背景から、北朝鮮以外の5か国が共同歩調を取れなかったことが、北朝鮮につけ込む隙(すき)を与え、今回の核実験を許すことにもなった。
それでも、核廃棄を迫る6か国の枠組みは、今後も必要かもしれない。北朝鮮との対話を閉ざすべきでもない。
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