2006.10.11 Wednesday 21:33
くっくり
北朝鮮の狙いは、金正日(キムジョンイル)体制の保証と経済立て直しにあるのだろう。米国による金融制裁が続く中で、7月には洪水による大きな被害もあった。軍事優先の独裁政権下で国民生活の窮乏状況に好転の兆しも見られない。核実験実施の発表には、自国を「核保有国」として認知させ米国と対等に交渉する立場を確保し、金融制裁を解除させたいという思惑が透けて見える。
中露は責任自覚を
ミサイル発射を受けた安保理決議の際、米国などは北朝鮮が従わない場合はさらなる行動をとると警告していた。にもかかわらず、北朝鮮が核実験発表を行ったのは追加制裁が行われることを織り込んでのことだろう。それだけに、北朝鮮に核を放棄させるのは難事ではある。
しかし、国際社会はこの挑発に手をこまぬいているわけにはいかない。
北朝鮮が発表した「核実験」は爆発が予想より小規模なことから、核爆発だったのかどうかについて米国などはなお検証中だ。だが、人工的な地震波が各地で観測されている。最終的な確認は後日になるにしても、北朝鮮が実験を発表したこと自体が、北東アジアはもとより世界の平和と安定にとって重大な脅威である。
日本を含む国際社会がとるべき対応を考えたい。
まず急ぐべきは、北朝鮮の核兵器保有は絶対許さないという国際社会の強い意思を国連から発することである。7月の安保理決議は、北朝鮮にミサイル計画凍結を求めるとともに、大量破壊兵器に関連する物資や技術の移転阻止を国連加盟国に要請した。
しかし、日米が主張した、制裁の法的根拠となる国連憲章第7章に基づく措置は見送られた。中国とロシアが反対したためだ。
今回、米国は安保理に第7章に基づく制裁決議草案を提示している。北朝鮮に6カ国協議への復帰と核開発放棄を迫り、各国に(1)核兵器、弾道ミサイル関連物資や指導者が消費するぜいたく品の輸出入、技術移転の禁止(2)違法行為に関連した金融資産などの凍結、などを求める内容だ。日本は北朝鮮籍船舶の入港禁止など、より強い措置を盛り込むよう補足意見を出した。
北朝鮮が前回決議を無視できたのは中国、ロシア、韓国などが制裁に消極的だったことに加え、強制力がなく国際的な広がりに欠けたためだ。今回は、北朝鮮の追加実験の可能性も指摘されている。事ここに至っては、無謀な行為をやめさせるため強制力を伴った決議を避けるわけにはいかない。
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