「逃げたとは書いていない」「強制連行とは書いていない」朝日知識人の騙しの論理!「WiLL」2月号より

2015.01.05 Monday 18:46
くっくり



櫻井 吉田調書は、A4判で四百ページという膨大な量です。そこには多くの重要証言が含まれていますが、なぜ朝日はある一部分だけを、それも現場取材による確認をすることなく取り上げたのか。この朝日の手法は歪曲報道の典型だと言えます。全体像の一部を切り取ってそこだけを拡大して報道すれば、事実とかけ離れた内容になり得る。記者の側に何らかの意図があり、イデオロギーが先に立った記事であると疑うのは当然です。

山田 新聞記事はある事実を選び取り、記事にしていくものです。意図やイデオロギーなどで記事を書く記者などいません。記事は何も、東電を責めたり撤退した人たちを悪く言っていない。あくまでも事実を書いている。

櫻井 悪く言っているではないですか。私は福島第一原発にも第二原発にも取材に行きました。何人もの東電の職員や原発作業員の人たちと会いました。彼らはこの朝日の記事を読んで、悔しさのあまり泣いたと言いました。本当に許せないという彼らの激しい怒りを感じましたよ。

山田 書かれた事実が気に入らないからと、感情で反論されても困ります。東電が良いとか悪いとかそういう話をしているのではなくて、繰り返しますが、原発は事故が起こると収拾のつかないことが起きる。所長の命令に違反するような行動が起きてしまう。そうした時、誰が事態の収拾にあたるのか、もっと議論をしないとダメだということを言っているんです。

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記者を生贄にする経営陣

櫻井 朝日報道によって、国際社会の評価は一変しました。原発事故に対処した人々は、それまで困難なミッションに果敢に立ち向かった勇気ある人々として世界中で賞賛されていたのが、「実は逃げていた」「福島の原発事故は日本版セウォル号だった」などと蔑まれたのです。

山田 海外メディアはきちんとした取材をしたのでしょうか。

櫻井 何も取材をせずに朝日の記事を読んだ外国の記者でさえ、先に述べたような受け止め方をしたことの意味は非常に大きいと思います。

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