「逃げたとは書いていない」「強制連行とは書いていない」朝日知識人の騙しの論理!「WiLL」2月号より
2015.01.05 Monday 18:46
くっくり
<中略>
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作業員の頑張りと教訓
櫻井 吉田所長が第一原発近辺で退避せよと言ったことに関して申し上げれば、ここで重要なことは、東電の職員や原発の作業員がいかにして自分たちの身を守るか、その目的は何かということです。なにも朝日が主張するように「逃げようとした」のではなく、むしろ彼らが考えていたことは、あの大変な事故のなかでどうすれば自分たちの責任を全うできるか、ということですよ。そのために、いかにして自分たちの身を守るかを考えていた。
山田さんは、本部長である吉田所長の言ったことがきちんと下まで伝わらない体制では危機に対応できない、だから朝日の記事は正しいという論理構成をとっています。命令が行き渡らずに九割が第二原発に行ったことがダメだということですが、彼らは第二原発に退避するのが最善だと判断し、その後、戻ってきて復旧作業に従事している。これは逃げたわけでも撤退したわけでもなく、一時的に退避したことを意味しています。
それを朝日は「所長命令に違反 原発撤退」「福島第一所員の9割」と書いた。東電の職員や下請け企業の作業員の事故に対する懸命な取り組みを、朝日は全くと言っていいほど考慮していません。
山田 そんなことはありません。それは印象判断です。記事に「逃げた」など、ひと言も書いていない。
櫻井 吉田所長は調書のなかでくり返し、作業員の勇気を讃えています。三号機の爆発直後、所員を危険な現場に送り出さざるを得なかったときのことです。
「注水の準備に即応してくれと、頭を下げて頼んだ。本当に感動したのは、みんな現場に行こうとするわけです」
事態の収束に向けて真面目に事に当たった現場の作業員の頑張りを、朝日は書いていますか。
山田 記事とは事態の一側面、重要と思う事実を書き出すものです。だけれども、あの修羅場ではみんな散り散りになって、結果的に九割の人たちが吉田所長の指示に反した動きを取ってしまったということが起きた。そのことを大きな教訓にしなければいけない。戦争と同じです。
志があったりなかったり、いろいろな人がいますが、深刻な事態が起きたときどうなるか。下手をすれば死者が出てしまう。そうした大変な事態が、原発には起きる危険性がある。そのことをきちんと議論していないのに再稼働の話を進めるのはおかしい、と記事は言っているんです。
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