2006.10.02 Monday 01:32
くっくり
高級週刊誌といわれるヌーベル・オプセルバトゥールは先週、アジア特派員電で、「恐怖を生む男、安倍晋三」の見出しで安倍氏が権力の座に就くことに「北京とソウル」が「懸念」を示していると指摘。教育問題に熱心な山谷えり子議員は「極右」の産経新聞の元記者で、この新聞は「反共主義」で、「北京に特派員を派遣することを拒否している」と虚偽報道をした。
山谷議員は無料紙のサンケイリビング新聞出身で、産経新聞の元記者ではない。産経新聞は北京に3人の特派員を派遣している。文化大革命時代に産経新聞特派員を追放したのは中国政府だ。産経新聞の台北支局閉鎖を条件に北京への記者派遣再開の許可を提案していたが、産経新聞はこの条件を拒否。双方が支局の呼称などで合意したため、「中国総局」として再開した経緯がある。
私はこうした事実を突き付けて、「訂正」を要求したほか、「極右」のレッテルを張られることが、フランスでいかに取材妨害になるか、理解を訴えた。同誌が今週号で行った訂正は、「産経新聞パリ支局長は、安倍首相は産経新聞記者であったことはなく、同紙も極右ではないと述べている」という唖然(あぜん)とする内容だった。産経新聞が欧米の新聞だったらこういう対応をしたのだろうかと思い、悲しい気持ちになった。
8月には国営教育テレビ・フランス5がドキュメンタリー番組「過去の影」を放映した際に、インターネット上に流れた番組の紹介文は、日本で「手に負えないナショナリストが台頭」し、「攻撃的外交」で「排他的経済水域(EEZ)の拡大」を狙っているため、「中国や韓国が懸念している」とし、小泉純一郎前首相の靖国神社参拝などもあり、「こうした問題が発展することの危険性」を問うのが番組の意図だ、と説明していた。
リベラシオン紙も8月に小泉氏の靖国参拝に関して1面トップで、「歴史修正主義者の挑発」という扇情的な見出しで報道。「数人の戦争犯罪人への敬意で中韓の怒りを引き起こした」と指摘している。
パリの日本大使館はリベラシオン紙に対し事実誤認があると抗議したが、回答はなかったという。フランス5の番組に対しても、(1)日本は中国と「排他的経済水域の正確な境界線」に関する不一致はあるものの、「国際法」に抵触していない(2)竹島は韓国領土ではなく日本領土である(3)小泉氏は祖国のために身をささげた数百万人の霊に弔意を表し、平和を祈念して参拝している(4)靖国神社の遊就館は国立ではない−などの事実誤認を指摘したが、番組では、「遊就館は国立ではない」とのテロップが流れただけだった。
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