スイスが平和ボケ?
2014.05.26 Monday 17:20
くっくり
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そして「グリペン」購入の賛否を問う(正確に言うと、「グリペン」購入も含めた軍隊補強のためのファンド創設の賛否を問う)国民投票が、5月18日に行われました。
国民投票の結果から先に言うと、これは否決されました。
・新戦闘機グリペン購入、否決(2014-05-18 17:48)
時系列でまとめると……
昨年9月、連邦議会の上下両院で戦闘機の購入が承認。
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これに反対の立場の社会民主党、緑の党、自由緑の党、反戦主義団体「軍隊なきスイスのためのグループ(GSoA)」が連携し、決議をレファレンダム(国民審議)に持ち込んだ。
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戦闘機購入の最終判断は5月18日の国民投票で決めることになった。
これはスイス史上初めての軍隊補強のためのファンド創設の賛否を問うもので、国内で大きな議論に。
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2月16日、ハイジャック事件で空軍の対応が国内外の批判を浴びる。
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5月18日、国民投票が行われ、軍隊補強のためのファンド創設の賛否を問うイニシアチブ(国民発議)は53.4%がノーを突きつけ否決。
新戦闘機「グリペン」22機は、自動的に購入されなくなることが決定。
この結果に、「今ある戦闘機は古くて機能しない、テロリストの攻撃などから国民を守るためにも新しい戦闘機が必要だ」として、賛成を呼びかけていた政府をはじめとする支持派は深く落胆したそうです。
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[「グリペン」のモデル機を眺めるスイス軍の司令官、アンドレ・ブラットマン氏。氏は同機の購入を強く推進していた (Reuters)]
スイスにも、もちろん昔から左派政党や反戦団体は存在していますが、約20年前の新しい戦闘機購入の際の国民投票は、可決されたとのこと。
それが今回は否決されたのはなぜか?
日本とは違い、特に財政が苦しいとか、そういうことでもなさそうなんですが…(一例:ロイター2013/8/15)。
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