「アンカー」妄想が生んだ中国の南シナ海“進出”と『美味しんぼ』問題
2014.05.15 Thursday 03:36
くっくり
青山繁晴
「500ミリシーベルトを浴びると、僕らの血液の中の、血小板の数が減る、可能性っていうのは、これはだいたい100人に1人ぐらいです。100人の方が500ミリシーベルトのこれ、すごく大量の放射線ですが浴びた場合に、100人のうち、1人、だけが、1人程度ぐらいが、血小板の数が減る。血小板の数が減るってことは血液が、固まりにくくなる。したがって、例えば、鼻の中で何か傷が付いた時に、それが普通だったら固まって、それで止まるんですけど、それ鼻血として出てきてしまう。で、いま話している僕の立場を言いますと、僕の本業のひとつが危機管理です。で、その中の柱が、原発のテロ対策です。原発のテロを北朝鮮などが起こさないようにするということに加えて、もし起きてしまった時に、被害を最小限にとどめるにはどうしたらいいかが、僕の本来の実務の仕事なんで、放射線が、人間に及ぼす影響っていうのは僕の専門分野のひとつです。私は医者じゃありませんけれども、危機管理の立場から、そういうことを長年、携わってまいりました。で、これは世界の常識であって、いや、世界の学者の常識であって、さらに言うとその倍の、1000ミリシーベルトを超えないと、超えて初めて、多くの人の血液に異変が起きて、鼻血が止まらない人も出てくるっていうのは、実に、1000ミリシーベルトまでならないとそうならないんですよ。ということはもう1回言いますと、福島の地元の方で、最大で23、24。で、多い方でもだいたい10前後です、ね。だから、もう一度言いますが、マンガに出てくるような1回、福島第1原発に入ったからといって、鼻血が出るなんてことはあり得ない。えー、しかしマンガには、実在の人が出てきて、いやいや出るんだと、言ってる方がいます。はい、それは何かというと、これです。この方です」
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村西利恵
「福島県双葉町の、井戸川元町長、前町長ですね」
青山繁晴
「はい。双葉町、は、大熊町と並んで、福島第1原発の文字通り地元の町です(一同同意)。で、そこの町長までなさった方が、自分は鼻血が出る、それは、被ばくしたからだと、おっしゃってる。それがこのマンガの、いわば妄想を支えているんですが、井戸川さんは前町長になってますが、これ、町議会から全会一致で、不信任決議を突き付けられて、もめた挙げ句、自分でお辞めになった方です。で、それをどうこう言うつもりはありませんが、少なくとも、井戸川さんが鼻血が出ようと出まいと、関係ないです。それはどうしてかというと井戸川さんが鼻血が、出て、それを医師が、少なくとも1人以上の医師が、これは被ばくと関係がある恐れもあると、言ってるなら別ですが、そういうことは一切なくて、ご自分でお考えになってそれをお話になってる(一同同意)。もちろんそれは表現の自由で、それをマンガにするのも表現の自由です。そして公権力がそこに介在する話をしてるんじゃなくて、僕もこの『アンカー』も表現の自由に基づいて、いま、批判、指摘をいたしています。したがって、僕も物書きのはしくれですけれども、例えば物書きの立場から言うと、この、前町長っていう肩書きをいかにも、使って、そして鼻血が出るということと被ばくとの、関連を、この町長、前町長が語っていないのに、あたかも地元に重大な証言があるかのように言ってるっていうのは、これは、恥ずべき行為だと、思います」
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