2006.09.21 Thursday 23:26
くっくり
人気は安倍氏の最大の強みであると同時に、不安のもとでもある。彼の人気の源泉は靖国や拉致問題で見せた、北朝鮮や中国などに対する強硬な言動だ。それが世の中に広まるナショナリズムの風潮にふわりと乗った。
その前段には、駆け出し議員のころから歴史教科書や慰安婦、歴史認識問題などで政府や党の姿勢を批判してきた過去がある。
若い政治家が過激な発言で注目を集めることは珍しくない。だが、経験を重ねる中で、積み上げられた政府見解や外交の重さを学び、修正していく。それが自民党の政治家養成法でもあった。
あっという間に階段を駆けあがった安倍氏に、そんな時間は乏しかった。若いころの生硬な言動を含めて「毅然(きぜん)とした態度」こそが自らの人気の源と見る限り、首相という大きな衣に体が合わないという違和感は続くだろう。
●地位が人を育てるか
その表れが、歴史認識などで明確な発言を避ける「あいまい戦略」に違いない。首相になればそんなごまかしが通用するとは思えない。
人気は民主主義の大事な要素だ。国民に負担を求め、痛みを分かち合う上でリーダーに欠かせぬものだろう。だが、頼みの人気が陰った時、さらにナショナリズムのアクセルを踏み込みはしないか。冷戦後の複雑化する世界を冷静に、したたかに乗り切れるか。不安は募る。
地位が人を育てるということもある。英知を結集することで、不安を希望に変える。そんな船出であってほしい。
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