2006.09.21 Thursday 23:26
くっくり
自民党総裁選は、予想通り安倍晋三氏の圧勝に終わった。今日の誕生日で52歳。戦後最年少、初の戦後生まれの首相が誕生する。
英国のブレア氏が首相になったのは43歳、クリントン米大統領は46歳だった。それに比べれば、特に若さが際だつわけではない。でも、日本の一般的な企業社会で言えば、若手の部長が社長に抜擢(ばってき)されたような、世代を一気に飛び越えた感があるのは間違いない。
それなのに、これから新時代の政治が始まるという新鮮さがあまりわきあがってこないのはなぜだろうか。
安倍氏が前面に掲げたのは「戦後体制からの脱却」であり、祖父である岸信介元首相譲りの憲法改正だった。戦後生まれが戦後の歩みを否定するかのようなレトリックを駆使する。そのちぐはぐさに復古色がにじむからかもしれない。
「戦後体制からの脱却」と言えば、中曽根康弘元首相の「戦後政治の総決算」を思い起こす。
ともに熱心な憲法改正論者。保守主義を標榜(ひょうぼう)し、伝統や国家を重んじる。そんなスタンスで安倍氏と中曽根氏は似通うが、大きな違いもある。
防衛庁長官、党総務会長、幹事長などを歴任した中曽根氏は、初当選から首相になるまで35年。30冊ものノートに政策や心構えを書きためた。政権に就いた時には「頭の中には政策の貯金がいっぱいあった」と回顧録で語っている。
一方、安倍氏の議員歴はわずか13年。選挙向けの「顔」として幹事長に起用されたが、閣僚経験は官房長官だけだ。
●自民党の人材枯渇
この1年、小泉氏の退陣は既定路線だったのに、結局、安倍氏を脅かすライバルは現れなかった。それどころか、政策も発表しない段階から党内の大勢は安倍支持へ雪崩を打った。自民党の人材枯渇と活力のなさを思わずにはいられない。
自民党総裁の選ばれ方がさま変わりしたのだ。政策や経験よりも、次の選挙に勝てる「顔」かどうかが最優先される。昨年の総選挙で見せた小泉人気の破壊力はそれほど大きかった。
議院内閣制の下での間接的な首相選びは、国民の意思が直接反映されないもどかしさの半面、「人気投票的な要素に流されない」利点があると言われてきた。もはやそれが通用しない時代に入ったということかもしれない。
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