[総理初メッセージ]【続・紀元節】外国人から見た日本と日本人(38)

2014.02.11 Tuesday 00:51
くっくり



 そして、日本の伝統文化が海外で高く評価されているのを聞くたびに、おせっかいながら、日本の人にも「早くこの魅力に気付いて!」とつい言いたくなってしまいます。

■エマミ・シュン・サラミ=1980年(昭和55年)イラン生まれ。父親はイラン人、母親は日本人のハーフ。首都テヘランで幼少期を過ごし、10歳で帯広に移住。漫才コンビ「デスペラード」のボケ担当。著書に「イラン人は面白すぎる!」。
「新潮45」2014年1月号【世界はだいたい日本の味方】より

 イランでは、小学校のときの歴史の教科書で、「日本は素晴らしい国」と教わります。第一次世界大戦前、イランとオスマントルコにとって共通の敵は、大国・ロシアでした。それを倒したのが、東方の小国・日本。それで、イラン人は日本の兵法から学ぼうとしたのです。

 今でも道端で日本人が歩いていたら、「日本人だろ、案内してやるよ」と声をかけられますし、「俺の親戚には日本人の友達がいるんだ!」という、遠すぎる自慢も聞かれるほどです。

〈中略〉他の国々と比較して、よく「日本人は押しが弱い」と言われますが、僕にはそれは、日本人にはたくさんの選択肢が見えているからだと思います。日本にいればどんな発言も自由だし、いろんなことが見えてくる。それらを通して日本人は、「物事にはたくさんの解がある」ことを知っているので、「唯一これが正しい」と盲目的に信じ主張する相手に対して、押しが弱いように見えてしまうだけではないかと思うのです。

 しかし、本来、日本人のような態度はとても謙虚で、健全な姿勢だと思います。僕みたいに漫才に政治批判ネタを取り入れても許されるのも、日本だからこそ。イランでやったら殺されてしまいます。

 そんな日本から見てイランは、アルカイダなどのテロ組織が跋扈する国、というイメージがまだまだ強いようです。でもアルカイダは、イランの多くの国民から嫌われている特殊な組織。日本でいうオウム真理教みたいなものかもしれません。

 だから、「一般の市民」がどんな生活を送っていて、どんなに日本のことを好きか、ぜひもっと知ってもらえたらと思います。イラン人の日本に対する「片想い」が、いつの日か「両想い」になるように、僕も頑張りたいと思っています!

■李登輝=1923年(大正12年)台北生まれ。京都帝国大学農学部に進み、4年(昭和19年)陸軍入隊。終戦後、台湾大学講師、台湾省農林庁勤務、米国留学などを経て71年国民党に入党。72年行政院政務委員として入閣。台北市長、政府首席等を歴任。84年副総統に指名され、88年1月総統に昇格。96年台湾初の総統直接選挙に当選。2000年国民党首席を辞任。総統引退後、台湾独立の立場を明確にした。

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