[総理初メッセージ]【続・紀元節】外国人から見た日本と日本人(38)

2014.02.11 Tuesday 00:51
くっくり



 日本には、武道や茶道、華道といった伝統的な文化がきちんとした形で残っています。人々の日常生活の中で生きています。日本の古武道は昔から変わらず、今に至るまで伝統的な技や作法を伝えています。伝書などにして書いて残して、それをきちんとした形で守っています。

 文化以外でも老舗といわれる店があったりして、何世代、何百年にわたって受け継がれている商売もあります。

 たぶん欧米人の多くは、そうしたところに非常に魅力を感じているのではないかと思うのです。自分たちが近代化や合理化の中で失ってしまったものが、いまだ日本には残っているかもしれないと思っています。海外から合気道を習いに来ている人も、自分の国ではすでになくなってしまった何かを日本に探しに来ている感じがしてなりません。日本はもっと自分が持っているものに対して自信を持つべきではないでしょうか。

■マニグリエ真矢(まや)=フランス・パリ生まれ。有限会社エクスプリム代表。パリ大学で日本文化を修士課程まで専攻。日本文化とフランス文化の架け橋になるべく活動している。著書に「パリジェンヌの着物はじめ」。日本滞在期間25年。
「新潮45」2014年1月号【世界はだいたい日本の味方】より

 フランスでは今、「禅(ZEN)」という言葉が流行っています。「ZEN」というのは座禅をすることではなくて、一つの生き方のありようを示す言葉になっています。

 自動車の運転でイライラしている人がいたとします。そんな時に「あなた、ちょっとZENになっていないよ」と言う。ヨガをしても、「あなたのヨガはZENになっていない」と言ったりもします。

 つまり、クールで穏やかで、イライラしない、感情が揺れない、そういった心の様子を指して「ZEN」というのです。

 おそらく自衛隊がイラクに派遣された時のことだったのではないかと思いますが、現地の人とアメリカ軍などが交渉する時に、日本の自衛隊がいたほうが平和裏に話が進むと聞いたことがあります。

 日本人が特に意識して平和的に交渉しようと思っているわけではないでしょう。相手と敵対しない精神論や相手を思いやる心といったものが、日本人の場合、口先だけでは終わらず、日常的に誰もが普通にしています。だからこそ、日本人の精神論は説得力があります。

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