2014.02.11 Tuesday 00:51
くっくり
そしてその時に、自分が何かしなくてはならないという使命感も感じて。「広告でコミュニケーションの仕事をしているなら、この感動を人々に伝えなさい」と伊勢の神様から言われているような気がしたんですよ。
感動して東京に戻って、まわりの日本人に式年遷宮のことを聞いてみたら、式年遷宮のことを知らない、文字すら読めない人がたくさんいたんですよ。日本の一番大事なお祭りであるはずなのに、学校では教えていないのか、親から子へ伝えていないのか。正直、驚きましたね。特にこの20〜30年前くらいから、日本では伊勢に限らず文化を継承するという意識が薄まっているんですね。
式年遷宮は日本の伝統、技術、文化を後世に確実に残すために、20年に1度、1300年もの間、受け継がれている行為であるのに、そのことを知らない日本人がいることに危機感を覚えて。1300年続いてきたものが、この先、100年、200年先にどんな風になっていくんだろう…?と考えた時に、これからも永遠にこの行為が受け継がれるよう、コミュニケーションという立場でできることをしなければ、と改めて思ったわけです。
それで、伊勢神宮式年遷宮広報本部へのプレゼンテーションに参加し、結果、平成25年の式年遷宮に向かって、平成16年からプロモーションの仕事に関わらせてもらうことになりました。
知れば知るほど奥が深い。伊勢神宮は感動の宝庫ですね。行くたびに発見があって、いろんな気づきを与えてくれる。そんな大切な場所です。
でもどうして伊勢神宮がこんなにパワーがあるのか? 伊勢って何のなのか? 考えた時期があるんですよ。それで見いだした答えは、「伊勢は生きている」ということでした。2000年も前から消えない火があって、毎日、神様に食事を捧げ、神様はそこにいらっしゃる。だから伊勢神宮の敷地内にある木や葉、水、土、生き物すべてに緊張感があるんだと思ったんです。その緊張感が、初めて僕が伊勢を訪れた時に感じて、感動したんじゃないかと。それが伊勢の魅力なんでしょうね。
それと参拝するというのは、お願いするための場所ではないと思うんですよね。感謝の気持ちを伝える場所であって、こうしてここまで導いてくださったことへの感謝。こうして生かしてもらっていることへの感謝。感謝の気持ちを伝えて、頭を下げる行為。それはとても気持ちのいい行為だと思うんです。その感覚も今回の遷宮を通じて、多くの人に知ってもらえればと思いますね。
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