靖國神社は明るくて暖かい場所&ケリー氏ら千鳥ヶ淵献花の真意は?

2013.10.05 Saturday 02:15
くっくり



 ところが、日本文化の美点の一つであるこの神社は、現在、日本の「悪」の代表として見なされるようになってしまった。ここは靖國神社の論争について言及するところではない。ただ指摘したいことは、世界各地がそれぞれの判断に基づいて戦死者を祀り、それについて誰も異議を申し立てていないことだけである。問題にされているのは靖國神社だけである。

 靖國を問題視する中国の意図は明らかである。軍国主義の台頭を抑える口実で、日本の内政に干渉する権利を主張している。つまり、日本を中国の「監視」の下に置かれた主権の限定された国家の立場に落とすことである。まさに靖國神社は、「戦後レジーム」の象徴である。戦後レジームに終止符を打つためには、総理大臣が堂々と靖國神社に公式参拝することは不可欠である。

 私はかねてから、総理の靖國参拝を主張してきた。まして、「戦後レジームからの脱却」に政治的生命を賭けている安倍晋三は当然、そうすべきであると思う。ところが、いまとなって、総理に靖國参拝を勧告する自信はない。

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<参拝には覚悟が必要>

 なぜなら、中曽根時代以来、総理の参拝は一歩進み、十歩退くという形で問題をこじらせただけであった。したがって、安倍総理は外国の非難を毅然と一蹴する覚悟であれば、堂々と参拝すればよい。これで、靖國問題は一発で解決される。

 反面、このような覚悟がなければやめたほうが良いと、管見するものである。


※ロマノ・ヴルピッタ
 1939年(昭和14年)ローマ生まれ。ローマ大学法学部卒。卒業後、交換留学生として2年間、東大留学。64年、イタリア外務省入省。駐日・駐韓イタリア大使館勤務(一等書記官)。72〜75年、ナポリ東洋大学大学院教授(現代日本文学担当)。75年より、欧州共同体委員会駐日代表部次席代表。京都産業大学経営学部教授などを歴任。著書に『「不敗の条件」保田与重郎と世界の思潮』(中央公論社)、『ムッソリーニ―イタリア人物語』(中央公論社)など。


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