週刊新潮「中韓を煽った朝日『靖国社説』変節60年」

2006.09.02 Saturday 02:12
くっくり


 しかし、85年以降、中国、韓国に大きく寄りかかって論理を組み立てなおした朝日に無理はないのか。

 政治評論家の田久保忠衛氏がいう。
 「朝日の論理では、中国や韓国が参拝を問題にするのはA級戦犯が合祀されているからです。しかし、これは明らかな詭弁でしてね。A級戦犯の合祀が報道されたのは79年4月です。通信社に勤めていた私は、その翌月に副総理だった小平にインタビューをしました。けれど、この会見で、中国側からA級戦犯の合祀などの靖国批判は一切、なかった。この年の暮れ、大平首相は訪中し、何度も首脳会談を行いましたが、ここでも、中国は靖国について一言も触れていません。つまり、A級戦犯合祀は後からとってつけた理由なんです」

 もう一つ、靖国神社に参拝すること自体が軍団主義の復活を連想させ、アジアの人々を深く傷つけるという論理も同じく破綻しているという。

 全国紙のデスクが解説する。
 「古い記者ならばみな知っていますが、80年に訪中した中曽根氏に華国鋒総理(当時)など中国首脳部は、もっと空自の制空力を高めるために、防衛予算を倍増したらどうかと提案したんです。もちろん、日本側は内政干渉だと一蹴しましたが、当時、中国は拡大主義を取るソ連の影に怯え、日本と協力しようとしたわけです。日本に軍事力増強をそそのかす国が、靖国に参拝したくらいで傷つくというのはおかしな話です」
 ところが、その後、ソ連が崩壊したことで中国にとっての日本の相対的価値が下がったため、朝日から貰った靖国問題を外交カードにチラつかせながら、ナイーブな振りをして、国内で反日教育を始めたわけだ。

 全国紙デスクが続ける。
 「中国の思惑は、98年に江沢民が行った国内向けの発言からもよく判ります。江沢民は、"日本には歴史問題を永遠に言い続けろ"というメッセージを発していたのです。靖国問題が、その材料の一つにされているのはまちがいありません」

【大騒ぎは「ありがた迷惑」】

 作家の井沢元彦氏も、
 「そもそも、中国は民主主義国家ではないので、表現の自由や報道の自由、世論というものもありません。世論の存在しない国の主張をそのまま社説に掲載するということは、独裁者の主張をそのまま後押しすることになりかねません」

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