03首相の靖国参拝反対派への反論(下)【暫定版】

2006.08.26 Saturday 04:20
くっくり




<8>千鳥ヶ淵戦没者墓苑を靖国神社の代わりとすべき?

・自民党は06年7月7日、「千鳥ヶ淵戦没者墓苑の整備に関するプロジェクトチーム」(武見敬三座長)を結成しました。公明党の神崎代表などは「事実上の国立追悼施設と位置付けるのであれば、一歩前進だ」としていますが、ここは「日中戦争以降の戦死者のうち、身元の分からない遺骨や、身元が分かっていても遺族が不明で引き取り手のない遺骨約35万体が安置されている」遺骨安置所です。幕末から日清・日露戦争、第一次世界大戦などの戦没者とは無関係であるし、慰霊施設である靖国神社とは全く性格が異なります。靖国神社の代わりにはなり得ません。

・もともと千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、海外使節の参拝も念頭に置き、靖国神社とは別に霊場を造営する必要があるという理由もあって、1959(昭和34)年に国によって建設されましたが、実際には海外使節の参拝はほとんど行われていません。

・そもそも「無宗教」の追悼施設など可能なのでしょうか?千鳥ヶ淵戦没者墓苑は「無宗教」の施設とされていますが、慰霊行事は参拝者それぞれが、仏教、キリスト教、神式等々それぞれの形式で行っています。ちなみにアーリントン墓地は「多宗教」で、墓石の標識にはキリスト教だけでなく、26の宗教シンボルが用意されています。


<9>靖国神社を「国営化」すべき?

・06年8月8日、麻生太郎外相が靖国問題に関する私見を発表しました。靖国神社を非宗教法人化したうえで、実質的に国が管理するという提案です。

・昭和40年代、自民党は今回の麻生外相と同じような「靖国神社法案」を国会に何度も提出しました。同法案も宗教法人の靖国神社を解散し、特殊法人として国が管理するというものでした。が、憲法の政教分離規定との関係をめぐって、内閣法制局と自民党との調整が難航したうえ、「靖国神社が神社でなくなれば、伝統が断絶してしまわないか」「世俗的な施設に堕してしまわないか」といった疑問も提起され、最終的には昭和49年の国会で廃案になった経緯があります。麻生私案も、同じような問題を含んでいるように思われます。

・非宗教法人化を主張する麻生外相の狙いは、「政教分離原則との関係を断ち切る、すなわち『私的か公的か』『参拝は憲法違反ではないか』といった低レベルの攻撃をなくし、靖国神社が政治利用されないようにする」「天皇陛下にご親拝いただける環境を整える」「靖国神社は民間の寄付で成り立っており、このまま遺族が減れば神社存続が危ぶまれるため国が管理をすべき」といったもののようです。また、国のために戦って亡くなった人を祀る施設を国ではなく民間が管理している現在の状態は不自然であるとも言えますし(戦前は国が管理をしていました)、その意味でも麻生私案は正論です。

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