外国人から見た日本と日本人(34)

2012.06.19 Tuesday 00:46
くっくり



 もう一つ、日本では信頼関係が生きていることを実感した体験があります。

 日本から中国に帰る直前に、私は不注意にも駅の階段から滑って転んでしまいました。痛くて立ち上がれなくなり、しゃがむことしかできませんでした。周りの他のお客さんたちが駅員さんを呼んできてくださって、駅員さんが車椅子で駅の係員室に運んでくれました。足首がとても腫れていたので包帯で巻いてもらい、外まで送ってもらいました。私は痛くてほとんどしゃべれず、最後まで、「ありがとうございました」としか言えませんでした。それから、病院に行って医師に診てもらい、骨折だと診断され、歩いてはいけないことが分かりました。医師は私が留学生だということを知ると、病院にある杖を貸してくれました。杖は完治するまでずっと使わせて頂きました。

 日本は先進国でさまざまな施設が完備しているとともに、人々も優しくて、何かあると、いつでも助けてくれます。特に、病院の医師に杖を借りた時、「杖をお借りするので、私の身分証明書とかが要りますか」と尋ねたら、すぐに「何もいらないよ」という返事が返ってきました。この体験も、現在人間の信頼関係を失っている中国から来た私にとっては、感動させられる出来事です。

■アンナ・マリア・エンリカ・ボッシエ・バンジェリスタ=イタリア人。1955年(昭和30年)生まれ。1986年(昭和61年)夫が奨学生として東京に留学することになり、6歳だった息子を連れてミラノから初来日。1992年(平成4年)、夫がフェラガモ・ジャパンの代表取締役に就任し、再び東京に住むことに。滞在期間14年。
加藤恭子編「私は日本のここが好き!—外国人54人が語る」より

 「伝統と新しさの共存」。これは私が日本の素晴らしいと思う点です。古い制度と慣習の持続と新しい要素の共存です。

 日本の民族衣装の着物が現在でも生きていることは、驚きであり、素晴らしいの一言です。今では、イタリアの都会でイタリア民族衣装を目にする機会は全くありません。ところが日本では、普段はイタリアンブランドの洋服をさっそうと着こなしているアクティブな女性が、パーティーではしとやかに美しい着物を着て登場したりするのです。加えて、着物は生活のなかの行事とも密接に結びついているようです。夏のお祭りでは、浴衣を着て楽しむ若者を多く見かけますし、大学の卒業シーズンには袴をはいている女子学生を沢山見かけます。

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