日本の価値観に合わない現行憲法…家族条項を消したのは日本自身

2012.05.06 Sunday 01:00
くっくり


【本日は自由報道協会にお招き頂き、ありがとうございます。今日、私に与えられたテーマは、憲法です。日本国憲法の改正についてです。主に文化と安全保障の面からお話ししたいと思います。憲法というのはどの国にとっても、その国の価値観の根幹をなすものです。しかし、日本国憲法はそのような形になっておりません。日本が敗戦して占領下にあった時に、アメリカに作られたこの憲法の価値観は、私たちの文化に根ざしたものではありません。

たとえば、去年の3月11日、あの大震災が起きました。被災地の日本人の姿は、本当に多くの人たちに感動を与えました。なぜ感動を与えたかというと、あの大地震・大津波ですべてを失って、愛する家族さえも失った究極の悲劇の中で、被災地の人たちは誰一人として自分勝手な行動をしなかったからです。本当に僅かな食べ物しかなく、寒い中、着る物もの食べ物も無い中で、みんな一生懸命に助けあいました。その姿を見て、日本に普段はあまり友好的でない国のメディアでさえも、「日本人は立派だ」と論評しました。

その姿は私たち日本国民にも、私たちはこういう人だったんだ、ということを見せてくれたと思います。日本人ってなんて素敵な人たちだったのだろうと。こんなに立派なんだということを思い出させてくれたのが、3.11の一つの側面でした。

じゃあ日本国憲法に書かれた、日本の価値観はどのようになっているでしょうか?

たとえば第三章を見てみます。この第三章は二章の続きです。当然のことですが。第二章はあの憲法9条です。第三章は10条から始まります。日本国憲法の中で一番大きな章なのです。

それは日本国憲法で日本国民の権利及び義務を定めた章です。そこを読んでみるとすごく変な気持ちになります。ここに書かれていることってほんとに日本人なのかなって、そう思わざるを得ません。読んでみますと、"あなたにはこういう権利があります、あなたにはこういう自由があります"ということがたくさん書かれています。その権利を行使しなさい、自由を享受しなさいという意味だと思います。でも私たちは大人になれば、権利と自由の裏側には責任と義務が無ければならないと知っています。

でも日本国憲法第三章には、責任と義務はほとんど出てきません。私はそれぞれの言葉がどれくらいの頻度で出てくるか、「お正月」の「正」の字を書きながら調べました。権利が16回出てきます。自由が9回出てきます。責任と義務が3回ずつ出てきます。それぞれの言葉の頻度から見て、どういった価値観が一番重視されているかがよくわかります。権利や自由はもちろん大事ですけれど、そうしたものばかりを主張するのは私たち日本人の価値観ではなかったのです。でもそう書かれてある。震災時に多くの人たちが見せて下さった姿は、憲法第三章に書かれている価値観とは正反対のものでした。東北の被災者の人たち。さっき申し上げましたけれど、自分のことよりも他者のこと家族のこと、とっても思いやりました。一生懸命助けようとしました。

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