【東日本大震災-11】外国人から見た日本と日本人(33)

2012.03.17 Saturday 01:32
くっくり



 その瞬間、私は成田空港に着陸10分前の飛行機の中にいました。ですから直接地面が揺れる地震の体験はしていません。着陸できなかった飛行機は名古屋へ寄って給油し、その後韓国でやっと着陸し、一泊したあと羽田へもどり、二日かかってやっと自宅に帰ることができました。

 日本の地に降りてまずびっくりしたのは、このような未曾有の大災害が起こったにも関わらず、東京の街も人もあまり変わっているようには見えなかったことです。もしこれがオーストラリアだったら、人々はまず自分の家族と自分の安全を優先して、すぐに仕事に出ていくことはしなかったでしょう。しかし日本人は会社の指示に従って、まだ余震が続くなか、仕事を継続した人が多かったことにショックを受けました。

 これまで日本に暮らしてきて日本人に感じるのは、人間関係において他人に対する配慮がすごく重要視されていることです。控え目な人が多いし、保守的な面もあります。グループのハーモニーがとても大切にされているので、ビジネス面でも遊びの面でも、とても付き合いやすい民族だと思います。

 オーストラリアやアメリカに台風などの自然災害が起きたとき、食料が足りなくなって盗難事件が起きたり、暴力事件さえ起きました。今回日本の震災では、そういうことが起こらず、外国人を感心させました。ある意味社会が壊れて不便になってしまったのに、我慢しようとみんなが思っています。それによってこの困難を乗り切っていこう、という、日本人の資質がいい面に働いたのです。日本人の心の根底には、がんばったり、我慢したりする魂がもともと入っていると思います。それはプラスにもマイナスにも作用し、時には行動すべき時に行動しないで、我慢すればいいんだ、という風になる場合もあるかと思います。また、地震のような天災が起きたら、政府が助けてくれるだろう、という人任せな気持ちもあるのではないでしょうか。

 こういう豊かな国で生活できるのはとても素晴らしいことですから、今回の地震で人間や社会の脆弱(ぜいじゃく)さが分かった今、私たちは自分の人生に対してちゃんと責任をとることをもっと考えた方がいいように思うのです。私たちは非常にリスクの高い国で生活しているのですから、最悪の場合を考えて準備をきっちりして、あとは怖い気持ちを忘れて日々を楽しく過ごしたいものです。私は今回の被災地の状況から、今後に備えて1ヶ月くらいの備蓄をするつもりです。


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