新日本建設に関する詔書
2012.01.03 Tuesday 15:18
くっくり
大小都市のこうむりたる戦禍、罹災者の艱苦、産業の停頓、食糧の不足、失業者増加の趨勢等は、まことに心を痛ましむるものあり。しかりといえども、わが国民が現在の試練に直面し、かつ徹頭徹尾文明を平和に求むるの決意固く、よくその結束をまっとうせば、ひとりわが国のみならず、全人類のために輝かしき前途の展開せらるることを疑わず。
それ家を愛する心と国を愛する心とは、わが国において特に熱烈なるを見る。今や実に、この心を拡充し、人類愛の完成に向かい、献身的努力をいたすべきの時なり。
おもうに、長きにわたれる戦争の敗北に終わりたる結果、わが国民はややもすれば焦燥に流れ、失意の淵に沈淪(ちんりん)せんとするの傾きあり。詭激(きげき)の風ようやく長じて、道義の念すこぶる衰え、ために思想混乱あるは、まことに深憂に堪えず。
しかれども、朕は汝ら国民とともにあり。常に利害を同じうし、休戚を分かたんと欲す。朕と汝ら国民との紐帯は、終始相互の信頼と敬愛とによりて結ばれ、単なる神話と伝説によりて生ぜるものにあらず。天皇をもって現御神(あきつかみ)とし、かつ日本国民をもって他の民族に優越せる民族にして、ひいて世界を支配すべき運命を有すとの架空なる観念に基づくものにもあらず。
朕の政府は、国民の試練と苦難とを緩和せんがため、あらゆる施策と経営とに万全の方途を講ずべし。同時に朕は、わが国民が時艱に決起し、当面の困苦克服のために、また産業および文運振興のために、勇往せんことを祈念す。
わが国民がその公民生活において団結し、あいより助け、寛容あい許すの気風を作興するにおいては、よくわが至高の伝統に恥じざる真価を発揮するに至らん。かくのごときは、実にわが国民が人類の福祉と向上とのため、絶大なる貢献をなすゆえんなるを疑わざるなり。
一年の計は年頭にあり。朕は、朕の信頼する国民が、朕とその心を一にして、みずから奮い、みずから励まし、もってこの大業を成就せんことをこいねがう。
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■現代語訳
ここに新年を迎える。ふりかえれば、明治天皇は明治のはじめにあたって、国の基本方針として「五箇条の御誓文」を、おさずけくださった。それは、
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