日経の次はテレ朝、朝日新聞も当然援護射撃

2006.07.27 Thursday 02:12
くっくり


 この点、富田メモはあくまで宮内庁長官との間で交わされたとされる昭和天皇の私的なご発言であって、富田氏自身メモが公開されることなど考えてもいなかったようである。
 昭和天皇の靖国神社に対する思いは、昭和50年11月の御親拝以降も絶えることなく続けられてきた春秋例大祭への勅使ご差遣によって明らかである。これこそ大御心というものであろう。つまり、靖国神社に対する天皇としての公的立場でのお考えの表明である。
 ここで思い出すのは、昭和48年5月の増原防衛庁長官更迭事件である。
 これは、増原長官が防衛問題について昭和天皇に内奏した際、陛下から「国の守りは大事なので、しっかりやってほしい」とのお言葉があったことに感激、記者団に披露したというものである。野党はこれに激しく反発、マスコミも「天皇の政治利用」に当たるとして厳しく批判し、結局、増原長官は更迭されることになった。
 この時、朝日新聞は社説で、「増原長官の発言は(略)天皇のお言葉を政治的に利用しようとするもの」であり、「『国民統合の象徴』たる地位に傷をつけることになりかねない」と述べている(昭和48年5月30日付)。
 また、日本経済新聞の社説も「防衛力増強に関し天皇の内々のご発言を政治的に利用したととられてもしようのない“増原発言”」(同5月31日付)と手厳しい。
 つまり政治家たるもの、内奏の際の陛下の私的なご発言については決して外部にもらしてはならず、政治的に利用するなどもってのほかというのがこの事件から導かれた結論であった。同じことは、官僚についてもいえる。

≪生かされない過去の教訓≫
 ところが今回の富田メモについて、朝日新聞は「昭和天皇の重い言葉」、日本経済新聞は「昭和天皇の思いを大事にしたい」と題する社説を掲げ(ともに7月21日付)、昭和天皇の個人的なご見解を根拠に、分祀(ぶんし)をあおっている。これは明らかに矛盾である。
 また、与野党の政治家の中からも、早速「分祀論が勢いづく」(加藤紘一氏)、「今後は分祀論が強まる」(神崎武法公明党代表)などといった意見が出てきているが、これこそ「天皇の政治利用」以外の何者でもなかろう。
 これでは増原事件の教訓が何も生かされていないことになる。幸い分祀論が勢いづく気配は今のところないが、首相の参拝反対の声は増加しており、なお警戒を要する。(ももち あきら)


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