今、武士道精神がニッポンを救う!「ビーバップ!ハイヒール」より

2011.06.13 Monday 18:54
くっくり


 そしてついに旅順要塞を陥落。

 日本は戦いに勝利し、悲願だったロシア艦隊の撃滅を果たした。

 しかし甚大な犠牲者のことを考えれば、乃木にとってその勝利は素直に喜べるものではなかった。

 そんな中、両軍の大将が出席し、記者会見を開くことになる。
 水師営(すいしえい)の会見。

image[010613-11suisiei.jpg]

 ステッセリと相まみえた乃木は、静かに右手を差し出した。
 そしてステッセリと握手。
 しのぎを削って戦い抜いた2人。
 お互い国のために尽くした健闘を称え合った。

 「私が一番感じたことは、日本の軍人が実に勇ましいことです」とステッセリ。
 「いや、粘り強いのはロシア兵です。あれほど守り続けた辛抱強さには、敬服の他ありません」と乃木。

 実はこの会見を求めたのはステッセリ。
 なぜ、敗戦の将が会見を求めたのか。
 それは、熾烈な戦いを交えた相手への礼儀を表そうという「騎士道精神」に他ならなかった。

 会見の最中、ある記者がこう言った。

 「2人の写真を撮影させてもらってよろしいですか?」

 乃木は、こう答えた。

 「いや、写真はお断りする。敵将にとって後々まで恥が残るような写真を撮らせることは、日本の武士道が許さない」

 当時、こういった会見では、明確に勝者と敗者が分かるような写真を撮るのが常識だった。
 ステッセリの「騎士道精神」に対し、乃木は「武士道精神」で応えたのである。

 そして、乃木はこう付け加えた。

 「でもこの会見が終わり、我々が友人になってからなら、皆が同列に並んだ写真を1枚だけ許可する」

 乃木はステッセリに剣を持つことを許し、友として肩を並べて写真に収まった。

 それが世界にたった1枚のこの写真。

image[010613-12nichirophoto2.jpg]

 勝者と敗者が肩を並べた写真は、当時としては異例中の異例だった。

 外国人記者たちは、乃木の「武士道精神」に感動し、この写真と記事を母国に配信、世界中で賞賛された。

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