[2] 【過去】「南京大虐殺」まとめ(2)

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Apeman
2006/12/06 10:56 PM
続きです。

まず予備役・後備役兵の比率が高かった、というデータからです(ソースは藤原彰、『南京の日本軍』、大月書店)。常設師団の場合現役が3割、予備役が4割、残りが後備役と補充兵という割合になります。特設師団になると後備役兵が主力(6割前後)、現役兵はほとんどいないという状態です。下級将校にしても同様で、特設師団には現役将校は殆どおらず、なんと58才の中隊長がいたとのことです。
このように、いわゆる「社会人」を経て招集された将兵にしてみれば、「上海居留民保護のために出征して、上海戦で勝ったら凱旋できる」というのはむしろ当たり前の発想でしょう。
以下、吉田裕の『天皇の軍隊と南京事件』(青木書店)からの孫引きです。

「最近、陣中には大場鎮陥落もそれほど遠くはないのだろうという、思いがけない観測が流布されはじめている。…既に、若しそのような事態が到来したら、凱旋の夢も不可能ではないといった淡い、希望的観測とも願望ともつかない流言飛語が密かに陣中に流れ出している」(第101師団の軍医。「淡い、希望的観測」といわれているのは、この師団が上海戦で多大な損害を出した師団だからです)。

「只今大場鎮を総攻撃中ですが 随分苦戦しています。之が落つれば上海の戦線も一段落となりて一時楽土となると思います」
「大場鎮が済むと師団も交代になるとか噂されて居ります」(いずれも兵士の内地への手紙より)

激戦場であった大場鎮の陥落後。

「戦争は終わったんだ、内地へ帰れるぞという噂が広がった」(第9師団の下士官)

「早朝から『上海』が見える、見える』と兵隊一同大騒ぎ、出てみるとはるかに陸戦隊本部の海軍旗が見える、活気づいて来た、今までの悲観的な空気が一度に消滅した。…色々のデマが飛ぶ。休戦か、故郷に帰れる話がある」(第101師団の見習い軍医の日記)

また、石川達三の「生きている兵隊』はフィクションの体裁をとっていますが、第16師団の兵士に南京攻略戦の直後に取材して書かれたもので、「なにが起こったか」の資料としてはともかく兵士の心理を理解するうえでは重要な資料になりうるものですが、ここでも華北から転用された第16師団の兵士たちが「凱旋だ」と喜んでいたのに「まだ凱旋ではない。土産物を買ってはならん」と部隊長に言われるシーンが出て来ます。

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