[2] 【過去】「南京大虐殺」まとめ(2)

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Apeman
2006/12/03 11:01 PM
ブログ主さま
すいません、軒先をお借りします。

りんさま

>肯定派の意見をもっとTVで聞きたいのですが、たかじんの番組でもそうでしたが、出てこないので不満です。

これについてはテレビ局が呼ばないのか、呼んだとしても本気で呼んでないのか、本気で呼んでたとしてなぜ出演しないのか、当事者に確認したことはないので確証はありません。ただ他の事例からの類推として個人的に確信を持っているのは、「テレビというメディアは丁寧に反論する必要がある側にとって不利」だということです。
例えば、テレビで大学教授が「人口20万のところで30万人殺せるはずがない」って発言すれば、予備知識のない人は大抵「おおっ、そりゃそうだな」って思うじゃないですか? では、これに対してテレビで反論しようとするとどう言わねばならないか?
1.俗に「南京」と呼ばれている地理的範囲には「南京城内」「南京城区(狭義の南京市)」「南京特別市」があり、さらにこれとは別に南京城内に設けられた「安全区」という空間的範囲がある。
2.1937年12月初旬における公式の人口統計は存在しない
3.戦争前の人口は「南京城内=約85万」「南京城区=約100万」「南京特別市=200万以上」であった
4.陥落前後の安全区の難民数については一応信頼できる証言があるが、安全区以外の城内、城外の人口推移については決定的な証言は存在しない。断片的に「城外にも多数の難民がいた」といった証言があるだけである。他方、安全区以外は「無人」であったことを決定的に示す証拠ももちろんない
5.「人口20万のところで…」という表現は南京防衛軍の将兵の存在を無視している。南京事件についての一般的な認識は、捕虜や敗残兵、非戦闘員の殺害が生じたというものなのだから、「30万人説」の妥当性を判断するには軍人の数を考慮に入れる必要がある。しかし、上海方面から敗走してくる将兵や、南京で急遽招集された兵士の存在もあるため、5万説から15万説までの開きがある。
6.それゆえ、陥落当時の南京の人口が「20万」であったということはまったく証明されておらず、それゆえ「30万人殺害は不可能」ということも証明されない

となるわけです。文章で読み比べればともかく、テレビ(一気にしゃべらせてもらえるのはせいぜい数十秒です)で有利になるのはどちらか、明白だと思います。
まあこれは私の立場からの発言として割り引いて聞いてもらえればいいのですが、「デタラメを言うのは5秒ですむが、そのデタラメを訂正するのには5分かかる」ということですね。

>私の認識ですが、この事件は非戦闘員を無差別に意図的に殺害したから問題なのではなかったのですか?

いいえ、違います。そのような「認識」のソースになっているのがなになのか、よろしければご教示いただけませんでしょうか? 同じようなことをおっしゃる方にこの数日何度か出会いましたので。
東京裁判の判決なり南京軍事法廷の判決なりを参照していただければわかりますが、戦後すぐの戦犯裁判以来捕虜や無力化した敗残兵の殺害も問題にされています。さらに言えば、リアルタイムでの海外の報道でも捕虜の殺害等が問題にされています。

>虐殺と言われると、それこそナチスのホロコーストのように何か目的(ナチスの場合はユダヤ人の排斥でしたよね)があって無差別に殺害するようなイメージがありますので

「虐殺」は「残虐なしかたで殺すこと」でしょう。ホロコースト的な殺害については「集団虐殺」「民族浄化」「ジェノサイド」など、固有の表現があります。たとえば「聖バレンタインの大虐殺」でググってみてください。

>軍という組織が何の目的もなく兵士を動員し、弾丸などを使うとは思えないものですから。

もちろん目的があって「兵士を動員」したんですよ。当初の目的は「上海居留法人保護」でした。ところが、派遣された軍の司令官は出発前から「この際(首都の)南京を攻略して国民政府を屈服させるべきだ」と公言してはばからなかったんです。そして(ソ連との戦争に備えるために)上海方面での戦線を拡大したくない参謀本部の意向を無視して現地軍が独走し、それを支持する参謀本部の中堅幹部や陸軍省の強硬派が後押しして、いつの間にやら南京まで進撃することになったわけです。
本来南京まで進撃する予定のなかった軍ですから、食糧等の補給が追いつきませんでした。そのため掠奪が発生することになり、掠奪に抵抗する民間人の殺害や強姦が発生します。次に、日本軍は中国との戦争では「捕虜をとらない」という方針をもっていたため、投降兵を片っ端から殺してしまうことになります。さらに、「上海居留法人保護のため」と聞かされて出征した兵士たちは、激戦のすえようやく上海戦で勝利を収めたのに、今度は300キロも先の南京まで行けといわれる。食糧の補給もない。軍靴がなくて地下足袋を履いて行軍した兵士も多かったとされています。なんのために戦っているかもよくわからないのにいつ死ぬかわかったもんじゃない、それでいて食糧の補給すら満足にない。捨て鉢になった兵士たちの心は荒んでいくわけです。しかも兵士の犯罪を取り締まる憲兵は殆ど配備されてない、と。
日本軍が「南京で捕虜や非戦闘員を殺害するため」に出兵したのでないことは事実ですが、しかし日本軍の無理な進撃や、捕虜をとらないという(国際法違反の)方針や、憲兵不足を看過したといった不作為が南京事件の原因となっているのです。
以上は、犠牲者数の推定を除けばすべて、保守派の歴史家秦郁彦の『南京事件』(中公新書)にすべて書いてあることです。

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