[2] 世界よ、これが日本の反戦平和だ(付:集団的自衛権行使容認議論)

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山際晃
2014/05/07 06:05 PM
【新教育基本法準拠・高校歴史教科書市販本 『日本人の誇りを伝える「最新日本史」』 著者:渡部昇一・小堀桂一郎・櫻井よしこ・中西輝政・國武忠彦 ほか18名 / 明 成 社 :2,160円】の普及について
 今日の日本の高等学校の教育過程では、世界史が必修とされ日本史は選択科目となっている。そのため、多くの高校生が自国の歴史を知らないまま進学し、社会に出ているのが現状である。さらには、真剣に日本史を学ぼうとする生徒が目にする多くの教科書には、日本の近代史を「侵略」の歴史として記すものや、「地球市民」「グローバリゼーション」といった言葉で国際情勢を理解させようとするものも少なくない。
 こうした現状を憂い、日本人としての誇りを持てるような歴史教科書を、との願いで発刊されたのが 『最新日本史』(明成社)であり、本書はその市販本である。また、昭和57年(1982年)の教科書誤報事件が発端となり文部省の教科書検定基準における「近隣諸国条項」が新設され、ますます自虐的な偏向教科書が続出するなか、自虐史観や反日史観にとらわれない日本初の歴史教科書として、昭和61年(1986年)に発刊された 『新編日本史』(原書房) を継承したものである。本教科書は、育鵬社の中学校用歴史教科書と同じく、中国・韓国、また日本の左派勢力からのバッシングを受けてきた教科書として知られるが、実際に中身を読んだ上で批判している者は極めて少ない。
 本教科書の大きな特徴として、数多くのコラムが設けられていることが挙げられる。なかでも、人物について扱ったコラムが多く、日本の建国神話、楠木正成(くすのき まさしげ)、赤穂浪士(あこうろうし)、上杉鷹山(うえすぎ ようざん)、西郷隆盛、新渡戸稲造(にとべ いなぞう)など、今日の教育で通り一遍の説明しかされない日本の偉人の業績について、自然と関心を持てるような内容になっている。また、『「日本」「天皇」といった語がどういった歴史的経緯で使用されるようになったか』、『伊勢神宮の式年遷宮の歴史的経緯』、『江戸時代の浮世絵が世界の画家に与えた影響』など、各時代ごとに興味深いコラムが散りばめられている。こうしたコラムを読むだけでも副題に掲げられた「日本人の誇りを伝える」教科書であることを実感することができる。
 高校の歴史教科書は専門性が高く、最初から最後まで読み通すのは大変かもしれないが、歴史小説などを読んでいる際にふと気になったことを調べるのに活用するなど、高校生のみならず広く日本史を学ぶ方々に是非、座右の書としておすすめしたい一冊である。
 その国の歴史は、祖国に誇りをもった人にしか語れない。日本人必携の教科書である。

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[Serene Bach 2.04R]